【初心者向け】メバリングにおすすめのライン(釣り糸)を徹底解説

Line

メバリング初心者の方は、ライン(釣り糸)選びで次のようなことで迷っているんじゃないでしょうか。

  • 数あるライン(釣り糸)の商品の中から、どれを選べばいいのかわからない。
  • タックルは1本しか持ってないので、一番汎用性があるラインを選びたい。
  • 細かいスペックの違いは置いといて、とりあえずコスパのいい商品を知りたい。

今やラインは、いろいろな材質・太さ・カラー・長さの商品が発売されており、さらに対象魚ごとに専用モデル(例えばエギング専用など)があるなど、非常に商品数が多くなっています。

さらに、釣り雑誌や動画では、プロアングラーの方がルアーに応じてラインを使い分けたり、時にはタックルごと使い分けする方法を紹介しており、結局どれを選べば良いの?と迷ってしまいます。

私はメバリングを始めて15年になりますが、最初はナイロンラインから初めて、全ての材質のラインを使ってみて、試行錯誤と数々のライントラブルを繰り返した結果、『高比重系PEライン』が最適という結論に達しました。

この記事では、メバリング汎用性が高い『高比重系PEライン』を使ったラインシステムをおすすめする理由と、ラインの選び方についてご紹介します。

この記事をライン選びの参考に活用し、いろいろなフィールドでメバリングを楽しんでください。

おすすめの高コスパ『高比重系PEライン』はこちら。

特に初心者の方は、タックルを1本しか持ち歩かないと思うので、汎用性が高いタックル・ラインを選択することが非常に重要です。

高比重系PEラインとは

高比重系PEラインとは、比重が海水:1.03より高くなるよう、PEの原糸に特殊なコーティングを施したPEラインのことを指します。

商品の特徴・売りでもあるため、大体はパッケージに「高比重」や「Sinking(沈む)」と謳っており、普通のPEと差別化を図っています。

 

初心者に高比重系PEラインをおすすめする理由

ラインの材質には、PEライン(高比重系・通常)以外にもナイロンライン・フロロカーボンライン・エステルラインの4種類があり、それぞれ特徴が異なります。

高比重系PEラインが、他のラインと比較してどういう特徴があるのか、メリットとデメリットについて説明していきます。

PEラインの構造と強度について

引用元:シマノHP 「ピットブル G5」製品紹介

ますPEラインは、マルチフィラメント(上の図では、5本の原糸をより合わせた)構造をしており、ロープやワイヤー、電線などと同じ「より線」になります。

↓このPEラインの製造動画を見ると、とてもイメージ沸きますよ。

一方、ナイロンライン、フロロカーボン、エステルラインはモノフィラメント(一本の糸)構造をしています。

原料となるチップを溶かして糸状に成型し、試験・巻き取りをして製品としてパッケージングされています。

 

ライン強度はメーカーによりますが、1号で16ポンド程度と表示されており、ナイロンライン・フロロカーボンは1号で4ポンド程度のため、約4倍の強度があります。 (1ポンド=約450g)

強度表示は、メーカーによっては破断強度の平均値や最大値で表記しており、ユーザーがパッケージ表記の強度をパッと見で判断できないという、ライン業界の闇みたいな部分もありますが、今回その話は割愛します。

ライン種類ごとの比重について

一般的に各ラインの比重は以下の表のようになっています。

ラインの種類 比 重
PEライン 0.97
高比重PEライン 1.4程度
ナイロンライン 1.14
フロロカーボンライン 1.78
エステルライン 1.38
<参考> 海水 1.03

通常のPEラインの比重は0.97と水・海水より軽い素材のため、風が吹くとPEラインは吹きあがり、軽量ルアーが沈まないという弱点がありました。

しかし最近では、通常のPEよりも多少高価ですが、比重1.4程度の『高比重系PEライン』が各メーカーから販売されており、より快適に釣りができるようになりました。

引用元:シマノHP 「ピットブル G5」製品紹介

『高比重系PEライン』は比較的風に強くラインが浮き上がりにくいため、メバリングで使用する軽量ルアーを沈めやすく操作しやすいという特徴もあります。

初心者うちは、ラインメンディング(弛んだラインを処理してラインのテンションを一定に保つこと)があまり上手くできないため、軽量ルアーを快適に操作できるという性能は非常に重要度が高いです。

高比重系PEラインのメリット・デメリット

【高比重系PEラインのデメリット】

  • トラブル防止のため、ショックリーダーが必須。
  • ラインに摩擦熱が入ると切れやすい。
  • 何度も使用していると、劣化でコーティングが剥げてくる。
  • コーティングが剥げると、ラインが毛羽立ち、色落ちが目立つ。
  • コーティングが剥げるとラインのコシが無くなり、リールに絡まるなどのトラブルも。(強度劣化はほとんど無い)

PEラインを使用するときは、ルアーにラインが絡んでしまうのを防止したり、魚が走ってラインを岩などの障害物で切られるのを防止するために、ショックリーダーが必要不可欠です。

ショックリーダーについては、次の段落で補足します。

PEラインは、原糸1本あたりの太さが細く、摩擦熱に非常に弱いという特徴があり、コンクリートなどに擦ってしまうと、すぐに傷が入り強度低下が発生します。

例えば、0.4号のPEラインは4本の原糸(IZANAS 旧名:ダイニーマという超高分子量ポリエチレン繊維)をより合わせた、4本よりが主流で、1本の原糸が切れると単純計算で強度が25%低下します。

ラインの劣化は、擦り傷による毛羽立ちやコーティングが剥げたことによる色落ちで判断することができます。

ラインの色落ちは、劣化した部分を捨てたり、巻き替えするサインにもなりますので、デメリットでもありメリットにもなります。

 

【高比重系PEラインのメリット】

  • 他の材質と比較し、ライン強度が強く、細い糸を使用できる。(0.4号で7ポンド前後)
  • ラインの表面にコーティングが施されており、ツルツル滑るため、摩擦抵抗が低い。
  • 細いラインで、摩擦抵抗が小さいため、軽量ルアーでも飛距離を出すことができる。
  • 高比重系PEラインは普通のPEラインより風に強く、水馴染みも良いため、軽量ルアーを操作しやすい。(自分がルアーでどのあたり通しているか、イメージしやすい)
  • 素材が吸水せず、劣化や化学薬品による汚染にも強いため長持ちする。
  • 需要の高まりから、廉価な製品が増えてきた。

特に軽量ルアーを使用するメバリングでは、細糸を使用可能なPEラインが飛距離面で非常に有利となります。

私もPEラインを始めて導入した時は、1.5gのジグヘッドが30ⅿ近く飛んでいき、圧倒的な飛距離の違いに感動しました。

価格で言えば、確かに高比重系PEラインは150m巻きで1,500円~3,000円程度と比較的高価ですが、劣化しにくいため、傷やライントラブルが無ければ、週1回×1年程度は使用できます。

一方、ナイロンやフロロであれば、ラインキャパシティの都合から100ⅿ巻きになり、毎回5ⅿ程度ずつ詰めて使い、3か月程度で巻き替えが必要になります。

そう考えれば、高比重系PEラインのコスパは最高!とまではいかないまでも、そんなに問題にならないと思います。

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高比重PEラインは確かに扱いやすいですが、

ライントラブル防止の基本は、ラインメンディングです。スキルアップあるのみ!

補足:ショックリーダーの役割と選び方

メバリングにおけるショックリーダーの主な役割は、次の2点です。

  • 水中の岩や海藻といった障害物とPEラインが擦れて傷が入ることを防ぐ。
  • PEラインとルアーが絡まるトラブルを防止する。

PEラインの弱点である、障害物との擦れに弱いこと、コシが弱く軽量ルアーと絡みやすことへの対策として、ショックリーダー(ナイロンラインまたはフロロカーボンライン)をPEラインの先端に接続します。

ショックリーダーの太さは、使いたいルアーの重量やポイントの障害物に応じて選択しますが、メバリングであれば0.8号~2号(強度:3ポンド~8ポンド)から選択しましょう。

ショックリーダーの長さは、対象魚のサイズで決めるため、メバリングのショックリーダーは30センチ~50センチあれば十分です。

次に、初心者向けのメバリング用ラインシステム(ラインの組み合わせ)について解説していきます。

【初心者向け】メバリングにおすすめのラインシステム

私がメバリング初心者の方におすすめするラインシステムは、次の内容になります。

  • 高比重系PEライン:夜間に視認性が高いカラー(下記で解説)の0.4号を150m巻き
  • ショックリーダー:ナイロンラインの1号を30㎝
  • PEラインとショックリーダーのノット(結び方):3.5ノット
  • ショックリーダーとスナップのノット:ユニノット(巻き数は4回でOK)
≪夜間に視認性が高いカラー≫

背景色が黒の場合、オレンジ・黄色・黄緑(ライムグリーン)・白などの色が目立ちます。
ナイトゲームがメインとなるメバリングやシーバスフィッシング用のPEラインは、このような視認性高いカラーが多く採用されています。
しかし中には、魚へのプレッシャーを極力抑えるため、グレーなどのステルスカラーをあえて採用している商品もあります。

高比重系PEラインは0.4号で150m巻きがおすすめの理由

メバリング向けPEラインの太さは、0.1号程度~0.6号が色々なメーカーからラインナップされていますが、細いほどルアーが飛び、太いほどライン強度が高く切れにくくなります。

以下理由から、バランスの良い0.4号で150m巻きのPEラインをおすすめします。

  • 1g前後のルアーを操作しやすいのは、0.4号以下である。
  • 初心者はラインの扱いが雑なので、多少傷が入りにくい太目のラインを選びたい。
  • メバリング以外にも、アジングやエリアトラウト、渓流ルアー釣りなどに転用できる。
  • メバリングで使う2000番台の小型リールに、150m巻くことができる。
  • ライントラブルでラインを短く詰めたとしても、150mあれば釣りを続行できる。
  • 150m巻きの方が100m巻きよりm当たりの単価が割安である。

0.4号はメバリング向けとしては標準的、アジング向けとしては若干太めですが、初心者のメインフィールである港湾部で問題なく使用可能です。

港湾部のメバルは15㎝~20㎝程度と小型のケースが多いため、強度は2ポンド以上あれば十分ですが、ライン強度に余裕があるため、ラインの扱いが悪く多少傷が入ったとしても、メバリングには問題ありません。

私のメインフィールドはテトラや岩礁、海藻などの障害物が多く、メバルのアベレージが20cm以上になるため、0.4号と0.6号を使い分けします。

ショックリーダーはナイロンラインの1号を30㎝がおすすめの理由

PEラインとルアー(スナップ)の間に接続するショックリーダーとしては、ナイロンラインとフロロカーボンラインの商品が販売されています。

メバリング向けのショックリーダーは0.8号~2号(3ポンド~8ポンド)あたりが適応しますが、初心者の方はナイロンラインの1号(4ポンド)をおすすめします。

ナイロンラインとフロロカーボンのショックリーダーと比較した時に、以下の特徴があります。

  • ナイロンラインの方がしなやかで、ノット(結び)が締め込みやすく、すっぽ抜けしにくい。
  • 結束強度が高いため、初心者でもノットの強度を出しやすい。
  • ナイロンラインの方が、岩やテトラなどの硬い障害物に強い。
  • ナイロンラインの方が伸び率が高く、魚とのファイトの衝撃を吸収しやすい。
  • メバルのサイズ:20㎝×1.5倍=30㎝あるため、安心してファイトできる。

逆に言うと、フロロカーボンはコシがあり、海藻などの柔らかい障害物に強く、伸び率が低いためルアーがキビキビとアクションするという特徴があります。

フロロカーボンの方が比重が高いですが、リーダー部分のみの30㎝であれば操作感の違いは全くありません。

 

参考までに・・・

ナイロンラインとフロロカーボンラインには、なんと派閥があるんです(笑)

釣り糸メーカーの方へ聞いたり、動画でプロの方の実験を見るに、いろいろな意見が飛び交っていますね。

  • 素材としてはナイロンの方が強度が高いため、同じ強度ではフロロカーボンの方がラインが太くなる。
  • 傷が入って破断するまでのメカニズムとして、フロロカーボンは伸びがないため、ある一定の負荷がかかると一気にパツンと切れるが、ナイロンは伸びて粘って千切れる。
  • フロロカーボンは固いものに擦れると表面が削れて白っぽくなり、マメなライン交換が必要になる。
  • ナイロンはしなやかなので、0℃以下の低温でも使いやすい。
  • フロロカーボンは低伸度なので感度が高い。

傾向としては、バサーはフロロカーボン派が多く、トラウトマンはナイロン派が多いようです。

>>>外部リンク: 『何がニャンでもルアーフィッシング 』さまのアンケート結果一覧

商品価格はどちらも同じ位のため、慣れてきたら使い比べてみても楽しいですよ。

ナイロンとフロロカーボン論争は、釣り人の永遠のテーマかも?

初心者は3.5ノットとユニノットだけ覚えればOK

メバリング向けのラインシステムでは、PEライン本線とリーダーが細いため、「3.5ノット」が簡単かつ強度上も十分です。

「3.5ノット」は、補助ツールが無くても簡単に結束が可能で、慣れれば30秒以内にノットが組み終わります。

また、結束強度もPEライン強度の60%~70%程度出るため、実用上の強度も十分です。

結び目が若干大きくなるため、ガイド抜けを心配するかもしれませんが、ライン自体が細いため、マイクロガイドの中まで結び目を巻き込んだ状態でキャストしたとしても、ガイドと干渉することはありませんでした。

参考に、もう一つのオススメノット「トリプルエイトノット」についても紹介します。

こちらも慣れれば30秒以内にノットが組み終わる手軽さと、PEライン強度の70%~80%程度出る結束強度が魅力な実用的なノットになります。

次にスナップ(またはルアー)とショックリーダーとのノットですが、メバリングであれば「ユニノット」で十分です。

ルアーにスナップを付けたままでも結束でき、慣れれば10秒以内にノットが組み終わります。

また、結束強度もリーダー強度の70%程度出るため、実用上問題ありません。

ユニノットは、太糸では結束強度が落ちますが、10ポンド以下のラインであれば、これだけ覚えればOKです。

 

PEラインとショックリーダーとの結束、ショックリーダーとスナップ・ソリッドリングへの結束については、過去いろいろな方が実験しており、それを突き詰めるのも釣りの楽しみの一つですよね。

実用面を考えれば、ラインシステムを考える上で重要な事は、対象魚を釣り上げるのに必要十分な強度が出るか、根がかりした時にどこで切るかです。

今回私がおすすめしたラインシステムでメバリングをすると、25㎝位のメバルであれば何の問題もなく対応可能で、根がかりした際にはスナップの位置で切れるため、水中に糸が残りません。

メバリング初心者の方におすすめするのは、人にも環境にも優しいラインシステムです(笑)

結束強度はノットの完成度によってバラつきが大きいです。

練習あるのみです。

まとめ:おすすめ商品

この記事では、メバリング初心者におすすめのラインシステム「高比重系PEライン0.4号+ナイロンリーダー1号(4ポンド)」と、おすすめのノットについて解説しました。

こちらを採用すると、港湾部の中型メバルに十分に対応可能で、ラインブレイク時の環境への負荷を軽減することができます。

また、今やソルトルアーフィッシングはPEライン前提となっていますので、初心者の方がシーバスやアオリイカといった人気のターゲットにステップアップしていくことも想定しています。

今回紹介したラインシステムでメバリングを楽しんでください!

 

最後に私がおすすめするラインをご紹介しますので、ぜひ購入して使ってみてください。

※どちらも非常にコスパが高い商品で、低価格帯ですが、性能は必要十分です。

【YGKよつあみ エックスブレイド オードラゴンX4 ss140 150m 0.4号/8lb ウグイスグリーン】

【ヤマトヨテグス(YAMATOYO) 耐摩耗ショックリーダー 30m 1号/4lb】

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